
フリーランスのスケジュール管理では、納期だけを一覧にしても十分ではありません。納品までに必要な作業時間、打ち合わせ、修正の余白、営業や経理、私生活まで含めて初めて、実行できる予定になります。
複数案件が重なると、カレンダー上では空いているように見えても、実際には納期前の制作時間が足りないことがあります。この記事では、複数案件と私生活を両立するために、締切から逆算してGoogleカレンダーへ作業時間を配置する方法を解説します。
個別案件の工数や採算を深く分析する記事とは分け、ここでは複数案件を含む一週間全体を無理なく組むことに焦点を当てます。
締切だけではスケジュールを管理できない
締切をカレンダーへ登録していても、その日までの作業時間が確保されていなければ予定は進みません。よくある問題は次のとおりです。
- 納期は見えるが、着手日が決まっていない
- 複数案件の修正期間が同じ週に重なる
- 会議の間に細切れの空き時間しか残らない
- 営業、請求、経理を空いた時間へ回して遅れる
- 私生活や休息を後から入れようとして確保できない
スケジュール管理では、「いつまでに」だけでなく「いつ作るか」まで決めます。
予定を3つの層に分ける
| 層 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 期限 | 動かしにくい締切・約束 | 納品日、会議、申告期限 |
| 作業枠 | 期限までに必要な実行時間 | 制作、調査、修正、確認 |
| 余白 | 予定外対応と回復のための時間 | 予備時間、移動、休息 |
期限だけを置くと、作業枠と余白が見えません。三つを同じカレンダーで確認すると、追加案件を受けられるかも判断しやすくなります。
納期から逆算して作業を分ける
案件を受けたら、納品までの工程と必要時間を大まかに分けます。たとえば、金曜納品で合計12時間を見込む案件なら、次のように配置します。
- 月曜 2時間:要件確認・構成
- 火曜 4時間:制作前半
- 水曜 4時間:制作後半
- 木曜 1時間:確認・修正
- 金曜 1時間:最終確認・納品
12時間を一つの予定にせず、工程ごとに分けるのがポイントです。途中で遅れが分かれば、納期直前になる前に調整できます。
Googleカレンダーの予定名を統一する
予定名は「案件 | 工程 | 内容」の順にすると、案件別にも工程別にも見返せます。
- 案件A | 構成 | トップページ
- 案件A | 制作 | 初稿
- 案件B | 会議 | 週次定例
- 共通 | 営業 | 提案書
- 私用 | 休息 | 予定を入れない
仕事用と私生活用のカレンダーを分ける場合も、同じ画面へ重ねて表示します。仕事だけを見て空き時間と判断すると、私生活の予定を圧迫するためです。
一週間の上限時間を先に決める
一週間に使える時間をすべて案件で埋めないようにします。たとえば仕事に使える時間が40時間でも、40時間すべてを納品作業へ割り当てると、連絡や修正が入った時点で崩れます。
自分の働き方に合わせて、次の時間を先に差し引きます。
- 定例会議と連絡対応
- 営業、見積もり、請求、経理
- 予定外の修正に使う予備時間
- 休憩、通院、家事、家族との予定
残った時間が、実際に新しい案件へ割り当てられる上限です。
細かい予定をまとめて処理する
メール、チャット、軽微な修正、請求処理をその都度行うと、集中作業が細切れになります。短い作業は同じ時間帯へまとめます。
- 連絡確認:11時と16時
- 軽微な修正:水曜15時から1時間
- 請求・経理:金曜16時から1時間
緊急対応が多い案件では、毎日30分の予備枠を置く方法もあります。
