
見積工数と実績工数を比較すると、「予定より時間がかかった」という感覚を、次の見積もりに使えるデータへ変えられます。重要なのは差を出すことだけではなく、どの工程で、なぜ差が生まれたかを確認することです。
この記事では、見積工数と実績工数の基本的な比較方法、Googleカレンダーへの記録、差異の原因を次回の見積もりへ反映する手順を紹介します。
見積工数・実績工数とは
見積工数は、作業を始める前に必要と予測した時間です。実績工数は、作業後に実際に使った時間です。両者を同じ工程単位で比べると、見積もりの精度と作業上の問題を確認できます。
例えば、設計8時間、制作20時間、確認4時間と見積もった案件で、実績が設計10時間、制作24時間、確認10時間なら、合計差だけでなく確認工程の超過が大きいことが分かります。
差異と差異率を計算する
- 工数差異 = 実績工数 − 見積工数
- 差異率 = (実績工数 − 見積工数)÷ 見積工数 × 100
見積40時間、実績50時間なら、工数差異はプラス10時間、差異率は25%です。マイナスなら見積もりより早く完了したことを表します。
ただし、差異率が大きいだけで失敗とは限りません。作業範囲が増えた、品質向上のため追加対応した、依頼者の確認待ちがあったなど、前提の変化を分けて記録します。
見積もりと実績を同じ工程で分ける
比較できるように、見積もりとカレンダーの分類をそろえます。
- 要件確認
- 設計・準備
- 制作・実装
- 確認・テスト
- 修正
- 会議・連絡
見積書では「制作一式」、実績では細かな作業名だけになっていると比較できません。見積もり時点から工程を分け、Googleカレンダーにも案件名 | 工程 | 内容で予定を登録します。
Googleカレンダーに実績工数を残す
作業前に予定枠を登録し、終了後に実際の時間へ修正します。予定外の会議や追加修正も、元の案件と工程を付けて記録します。
コトミルで案件名・工程名をキーワードに集計すると、実績工数を工程別に確認できます。月をまたぐ案件は、全期間と月別の両方を見て、時間が集中した時期も把握しましょう。
工数差異の原因を5つに分ける
- 作業漏れ:会議、調査、修正を見積もっていなかった
- 前提変更:仕様や作業範囲が途中で変わった
- 難易度誤差:技術的な難しさを低く見積もった
- 手戻り:確認不足や認識違いでやり直しが発生した
- 進め方:会議、切り替え、待ち時間が多かった
原因ごとに対策は異なります。作業漏れなら見積テンプレートを増やし、前提変更なら変更分を別工数にし、手戻りなら着手前の確認方法を改善します。
次回の見積もりへ反映する
似た案件を見積もるときは、前回の工程別実績を基準にします。例えば修正が毎回見積もりの20%程度発生するなら、次回から修正枠を明示します。初めての作業は一点の数字ではなく「24〜32時間」のように幅を持たせる方法もあります。
- 繰り返し超過する工程へ余裕を追加する
- 依頼者都合の追加作業を元の実績と分ける
- 見積もり前提と対象外作業を明文化する
- 案件終了後に実績を保存し、類似案件で参照する
案件別に工数を残す方法は、フリーランスの案件別時間管理でも紹介しています。
まとめ:工数差異を次の判断材料にする
見積工数と実績工数は、合計だけでなく同じ工程単位で比較します。差異率を出し、作業漏れ、前提変更、難易度、手戻り、進め方のどこに原因があるかを整理すると、具体的な改善につながります。
Googleカレンダーに実績を残し、コトミルで案件・工程ごとに集計して、次回の見積もり精度と仕事の進め方を改善しましょう。
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