
個人事業主として働いていると、目の前の仕事だけを進めていればよいわけではありません。
商品やサービスを提供する本業に加えて、営業、問い合わせ対応、見積もり、請求書作成、経理、入金確認、確定申告に向けた整理、SNSやブログの発信など、事業を回すための作業が日々発生します。
そのため、忙しく働いているのに、あとから振り返ると次のような状態になりがちです。
- 本業に使う時間が思ったより少ない
- 営業や発信を後回しにして新規案件が不足する
- 経理や請求作業を月末にまとめて処理して疲弊する
- 売上につながる時間と、維持管理の時間が分かれていない
- 毎日忙しいのに、どこを改善すればよいか分からない
個人事業主の時間管理では、単に「作業時間を増やす」だけでは不十分です。大切なのは、本業、営業、経理、事務作業の時間配分を把握し、売上や継続的な事業運営につながる使い方へ調整していくことです。
この記事では、個人事業主がGoogleカレンダーで日々の作業を記録し、コトミルで時間配分を見える化する方法を紹介します。
個人事業主に時間管理が必要な理由
個人事業主は、仕事をする人であると同時に、営業担当、経理担当、事務担当、経営者でもあります。
会社であれば分担されている作業も、自分ひとり、または少人数で判断して進める必要があります。そのため、時間の使い方が売上や事業の安定に直結しやすいのが特徴です。
たとえば、売上を生む本業だけに集中しすぎると、営業や発信が止まり、数週間後や数か月後の仕事が不足することがあります。反対に、営業や事務作業ばかりに時間を取られると、納品やサービス提供の時間が圧迫されます。
時間管理ができると、次のような判断がしやすくなります。
- 今月は本業に十分な時間を使えているか
- 営業や発信の時間が不足していないか
- 経理や事務作業が特定の日に偏りすぎていないか
- 売上につながる時間と、売上を支える時間のバランスは適切か
- 単価や見積もりに対して、実際の作業時間が合っているか
感覚ではなく時間データで振り返ることで、忙しさの正体を把握しやすくなります。
まずは時間を4つに分類する
個人事業主が時間管理を始めるときは、最初から細かく分類しすぎないことが重要です。分類が細かすぎると、記録が面倒になって続きにくくなります。
まずは、次の4つに分けるのがおすすめです。
- 本業:制作、開発、施術、相談対応、納品作業、サービス提供
- 営業:提案、見積もり、商談、SNS発信、ブログ更新、既存顧客への連絡
- 経理:請求書作成、入金確認、領収書整理、会計ソフト入力、税務関連の準備
- 事務:メール対応、日程調整、資料整理、契約書確認、ツール設定
この4分類だけでも、「売上を作る時間」「将来の売上を作る時間」「事業を維持する時間」のバランスが見えやすくなります。
特に個人事業主の場合、経理や事務作業は後回しにしがちです。しかし溜め込むほど負担が大きくなり、本業の集中時間を削ってしまいます。最初から予定として確保しておくことが大切です。
Googleカレンダーに作業時間を残す
時間管理を続けるには、普段から使っているツールに記録するのが現実的です。個人事業主なら、Googleカレンダーに仕事の予定や作業時間を残しておくと、あとから振り返りやすくなります。
予定名は、分類と内容が分かるように付けます。
- 本業 案件A 制作
- 本業 顧客B コンサル
- 営業 提案書作成
- 営業 SNS投稿作成
- 経理 請求書作成
- 経理 入金確認
- 事務 メール返信
- 事務 日程調整
ポイントは、予定名の先頭に「本業」「営業」「経理」「事務」のような共通キーワードを入れることです。あとからキーワードで集計しやすくなります。
最初から完璧に記録する必要はありません。まずは1週間だけ、実際に使った時間をGoogleカレンダーに残してみてください。予定どおりに進まなかった場合も、実績として修正しておくと振り返りの精度が上がります。
売上につながる時間配分を見る
個人事業主の時間管理で重要なのは、「忙しかったか」ではなく「事業に必要な時間配分になっているか」です。
たとえば、1週間の仕事時間が40時間あったとしても、その内訳が次のようになっていると課題が変わります。
- 本業:30時間、営業:2時間、経理:2時間、事務:6時間
- 本業:15時間、営業:12時間、経理:5時間、事務:8時間
- 本業:20時間、営業:8時間、経理:8時間、事務:4時間
本業が多い週は売上につながりやすい一方で、営業が少なすぎると次の仕事が不足するかもしれません。営業が多い週は将来の売上づくりには必要ですが、目の前の納品が遅れるリスクもあります。
経理や事務作業が多い場合は、作業のまとめ方、テンプレート化、外注、ツール導入を検討する余地があります。
時間配分を見ることで、「もっと頑張る」ではなく、「どの時間を増やし、どの時間を減らすか」を考えやすくなります。

